2018年度ミューズの子を発行いたします

2017年度ミューズの子を発行いたしました。 前期予定表はこちらをご覧ください。

                                    

                一羽の弱ったこまどりを     
もし一人でも誰かの心が避けるのを停められたら
           私が生きていることは無駄にはならないでしょう
             もしひとつでも痛みを軽くしてあげられたら
                                  るいは  苦痛を鎮めてあげられたら
           あるいは一羽の弱ったこまどりを助けて
           もう一度巣に戻してあげられたら
           私が生きていることは無駄にならないでしょう。
 これは19世紀アメリカの女流詩人、エミリー・ディッキンソン(1830~86)の詩です。彼女はニューイングランドの内陸地、アマーストで生涯を過ごしました。没後に1700編あまりの短詩が見つかり、世に知られるようになりました。海からも都会からも遠く離れた村の静かな邸宅のなかで、彼女は想像の翼を広げ、小さな鳥や石の存在から宇宙の果てまではばたき、天国のことや愛と孤独、生と死をうたっています。
   フェリス音楽教室 室長 立神粧子